Description
この美しい「鶏油黄外絵瓶」は、清朝皇室で珍重された鶏油黄釉の温かく深みのある黄色を基調とした陶磁器作品です。瓶の形状は口部が適度に広がり、胴部が膨らんだ後に底部に向かって収束する優美な曲線を描いており、中国古典陶磁器の洗練された造形美を体現しています。外画技法により表面に直接描かれた絵柄は、精密な筆致と自然な色彩で表現されており、職人の高度な技術力が感じられます。
瓶の表面には桃の枝が自然な美しさで描かれており、ピンクの果実と緑の葉が瑞々しく表現されています。桃は中国では長寿と不老不死を象徴する極めて縁起の良いモチーフで、描かれた枝振りや果実の配置も絶妙なバランスを保っています。枝には小さな鳥も描かれており、まるで本物の庭園の一場面を切り取ったような生命力溢れる表現となっています。また、瓶の側面には作者の署名と思われる漢字が記されており、作品としての価値を高めています。
鶏油黄の深い黄色と、外画による色鮮やかな桃と鳥の絵が美しいコントラストを生み出し、見る角度により異なる表情を楽しむことができます。花瓶として実用的に使用することも、純粋に鑑賞用の芸術品として飾ることもできる、中国古典陶磁器の優美さと自然美を表現した逸品です。




丹青小号茶葉罐
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